22歳の女性。摂食障害と筋力低下のため救急車で搬入された。18歳で失恋を契機に食事制限を開始し,摂食量および体重の減少が止まらなくなり,自宅近くの精神科に通院中であった。筋力低下のため自宅で身動きがとれなくなり,救急車を要請した。月経は3年前から停止している。意識は清明。身長152cm,体重26kg。体温35.1℃。心拍数48/分,整。血圧80/52mmHg。前腕にうぶ毛の増生を認める。尿所見:蛋白(-),糖(-),ケトン体+。血液所見:赤血球408万,Hb 11.0g/dL,Ht 38%,白血球3,300,血小板8万。血液生化学所見:AST 28U/L,ALT 16U/L,尿素窒素12mg/dL,クレアチニン0.6mg/dL,Na 135mEq/L,K 3.0mEq/L,Cl 94mEq/L,血糖45mg/dL,HbA1c 4.4%(基準4.6~6.2),TSH 2.8μU/mL(基準0.5~5.0),FT3 1.8pg/mL(基準2.3~4.3),FT4 0.9ng/dL(基準0.9~1.7)。経静脈的にブドウ糖を含む輸液を開始したところ,入院2日目から呼吸困難,意識障害(JCSⅡ-20)及び全身の浮腫が出現し,血液所見はAST 539U/L,ALT 654U/Lであった。
対応として適切でないのはどれか。