問題番号 : 113E29

70歳の男性。胸部異常陰影の精査のため入院した。かかりつけ医で撮られた胸部エックス線写真で,右肺に悪性腫瘍と考えられる腫瘤性病変を認めたため,精査目的で紹介されて入院した。2年前から歩き方が小刻みになり,しばしば転倒するようになったという。意識は清明。脈拍60/分,整。血圧126/78mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。神経診察では,両側性に振戦および筋強剛,動作緩慢を認めるが,姿勢反射は保たれておりHoehn&Yahrの分類はⅡ度である。改訂長谷川式簡易知能評価スケールは26点(30点満点)である。
 入院時の転倒予防対策として適切なのはどれか。

正解
d
国試正答率
99%

Assessment
①2年前から歩き方が小刻み,両側性に振戦および筋強剛 ⇒

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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