問題番号 : 113E7

コミュニケーションツールの一つであるSBAR〈Situation, Background, Assessment,Recommendation〉に基づいて,研修医が指導医に担当患者の病状を報告している。
研修医:「担当の患者さんの状態について報告と相談をさせてください」
指導医:「どうぞ」
研修医:「78歳の女性で,①昨日大腿骨頸部骨折に対する手術を行い,維持輸液を継続しています②本日明け方から息苦しさを訴えています
指導医:「患者さんの状態はどうですか」
研修医:「③SpO2はルームエアーで92%,両側でcoarse cracklesを聴取し,心不全発症の可能性を疑います④まずは酸素投与を開始すべきと考えます
指導医:「分かりました。⑤今から私と一緒に患者さんの病状を確認しましょう
 SBARの「R」に相当するのは下線のうちどれか。

正解
d
国試正答率
80%

選択肢考察
(解答率:×a 0.3%,×b 0.2%,×c 0.6%,○d 8

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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