61歳の男性。発熱と皮疹を主訴に来院した。一昨日から発熱があり,昨日から体幹に紅斑が出現した。本日になり紅斑が四肢にも広がってきたため来院した。発熱は持続し,頭痛を伴っている。紅斑に痒みは伴っていない。腹痛や下痢を認めない。1週間前に山に入り,伐採作業をした。同様の症状を訴える家族はいない。意識は清明。身長162cm,体重62kg。体温38.8℃。脈拍96/分,整。血圧146/88mmHg。呼吸数20/分。SpO2 97%(room air)。体幹,四肢に径2~3cmの紅斑が散在する。右鼠径部に,周囲に発赤を伴った直径5mmの痂皮を認める。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。咽頭の発赤や扁桃の腫大を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。神経診察に異常を認めない。関節の腫脹を認めない。尿所見:蛋白(-),糖(-),潜血(-)。血液所見:赤血球488万,Hb 14.1g/dL,Ht 42%,白血球4,300(桿状核好中球12%,分葉核好中球55%,好酸球1%,好塩基球1%,単球15%,リンパ球16%),血小板9万。血液生化学所見:総蛋白7.5g/dL,アルブミン3.9g/dL,総ビリルビン0.9mg/dL,AST 76U/L,ALT 46U/L,LD 356U/L(基準176~353),γ-GTP 45U/L(基準8~50),CK 46U/L(基準30~140),尿素窒素22mg/dL,クレアチニン0.9mg/dL,血糖96mg/dL,Na 134mEq/L,K 4.4mEq/L,Cl 98mEq/L。CRP 7.4mg/dL。
適切な治療薬はどれか。