問題番号 : 113A53

66歳の男性。総胆管結石の加療目的で入院となり,内視鏡的結石除去術を施行した。終了2時間後から持続性の心窩部痛と背部痛を訴えた。体温37.5℃。脈拍108/分,整。血圧94/66mmHg。呼吸数24/分。SpO2 94%(room air)。腹部は平坦で,心窩部を中心に広範囲に圧痛を認める。血液所見:赤血球502万,Hb 15.3g/dL,Ht 45%,白血球12,700,血小板26万,PT-INR 1.1(基準0.9~1.1)。血液生化学所見:総ビリルビン4.4mg/dL,AST 370U/L,ALT 177U/L,LD 491U/L(基準176~353),γ-GTP 337U/L(基準8~50),アミラーゼ 1,288U/L(基準37~160),尿素窒素23mg/dL,クレアチニン1.2mg/dL。CRP 9.3mg/dL。腹部造影CTを別に示す。
 次に行うべき治療として適切でないのはどれか。

正解
e
国試正答率
98%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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