問題番号 : 113A24

45歳の女性。発熱,咳嗽および呼吸困難を主訴に来院した。1週間前の7月初めに咳嗽が出現し,3日前から37℃台の発熱があり,昨日から呼吸困難も伴ったため受診した。3年前から毎年6月初旬から8月にかけて同様の症状を起こし,昨年も入院加療している。3年前から築25年のアパートに暮らしており,室内には趣味の観葉植物が多くあるという。両側胸部にfine cracklesを聴取し,胸部エックス線写真ではびまん性散在性粒状陰影を認める。Trichosporon asahii 特異抗体が陽性である。
 この患者で認められる可能性が低いのはどれか。

正解
a
国試正答率
76%

Assessment
①45歳の女性。発熱,咳嗽,呼吸困難を主訴。3日前から3

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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