問題番号 : 112D66

8歳の男児。軽自動車にはねられ受傷し,ドクターヘリで搬入された。救急隊到着時には路上で泣いていたが,その後意識障害が急速に進行し,JCSⅢ-100まで低下したためドクターヘリを要請した。搬入時,右片麻痺と左共同偏視とを認め,気管挿管して搬送した。来院時,意識レベルはGCS 5(E1V1M3)。体温36.8℃。心拍数90/分,整。血圧134/86 mmHg。呼吸数22/分。SpO2 100%(バッグバルブマスク人工呼吸下)。左瞳孔の散大と対光反射消失とを認める。左前頭部に開放創を認め,骨折部と連続している。頭部CTを別に示す。
 治療として適切なのはどれか。2つ選べ

正解
a, b
国試正答率
14%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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