問題番号 : 112D38

出生直後の新生児。妊娠36週までの妊婦健康診査では児の発育は順調であったが,妊娠37週2日に母親に下腹部痛と性器出血が出現し,胎児心拍数陣痛図で遅発一過性徐脈を繰り返し認めたため緊急帝王切開で出生した。心拍数60/分。出生時から自発呼吸がなく,全身にチアノーゼを認める。刺激をしても反応がなく,全身がだらりとしている。娩出後30秒の時点で自発呼吸を認めない。外表奇形を認めない。
 この時点で開始する処置として適切なのはどれか。

正解
d
国試正答率
55%

Assessment
①出生直後の新生児
②妊娠36週までの児の発育は順調であ

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る