問題番号 : 112D29

30歳の女性。咽頭痛と開口障害とを主訴に来院した。5日前から咽頭痛と軽度の発熱があったため自宅近くの医療機関を受診し,抗菌薬と解熱鎮痛薬の内服治療を受けていた。昨日から開口障害と摂食困難とが出現したため受診した。喫煙歴はなく,飲酒は機会飲酒。頸部リンパ節と肝・脾とを触知しない。血液所見:赤血球480万,Hb 13.0g/dL,白血球16,800(桿状核好中球30%,分葉核好中球52%,好酸球1%,好塩基球1%,単球6%,リンパ球10%),血小板21万。血液生化学所見:AST 30U/L,ALT 28U/L。CRP 14mg/dL。口腔内写真を別に示す。
 診断はどれか。

正解
d
国試正答率
98%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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