問題番号 : 112C37

1歳3か月の女児。長引く咳嗽と鼻汁とを主訴に母親に連れられて来院した。1週間前に39℃台の発熱,鼻汁および咳嗽が出現し,かかりつけ医でセフェム系抗菌薬と鎮咳薬とを処方され,2日後に解熱した。その後も内服を続けているが,鼻汁と痰がらみの咳が続いている。鼻閉のために時に息苦しそうな呼吸になるが,夜間の睡眠は良好である。食欲は普段と変わらず,活気も良好でよく遊ぶ。呼吸器疾患の既往はない。身長75cm,体重10.2kg。体温37.1℃。脈拍112/分,整。呼吸数30/分。SpO2 98%(room air)。咽頭に発赤と白苔とを認めない。心音に異常を認めない。鼻閉音を認めるが,呼吸音には異常を認めない。
 患児に対する対応として適切なのはどれか。

正解
c
国試正答率
48%

Assessment
①1歳3か月の女児
②1週間前から長引く咳嗽と鼻汁 ⇒

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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