問題番号 : 112C35

82歳の女性。悪心と骨盤の痛みとを主訴に来院した。2年前に骨病変を伴う多発性骨髄腫と診断された。抗癌化学療法とビスホスホネート製剤の投与とを受けていたが治療抵抗性となり,3か月前に抗癌化学療法は中止した。その後,多発性骨髄腫による骨盤の痛みが生じたため,局所放射線照射を行ったが除痛効果は一時的であり,モルヒネの内服を開始した。当初,痛みは良好にコントロールされていたが,徐々にモルヒネの効果が乏しくなったため,段階的に増量した。数日前から痛みに加え,食欲不振と悪心が強くなり受診した。血液検査で電解質に異常を認めない。腹部エックス線写真でイレウス所見を認めない。
 対応として適切なのはどれか。

正解
e
国試正答率
86%

Assessment
①抗癌化学療法が治療抵抗性 ⇒ 抗癌化学療法を再開しても

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る