問題番号 : 112B34

35歳の男性。黄疸を主訴に来院した。 1週間前から全身倦怠感を自覚していたが,2日前に家族から眼の黄染を指摘されたため受診した。 1か月前にシカ肉を焼いて食べたが一部生焼けであったという。意識は清明。身長174cm,体重70kg。体温36.5℃。脈拍76/分,整。血圧128/76mmHg。呼吸数18/分。眼瞼結膜に貧血を認めない。眼球結膜に黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,圧痛を認めない。肝を右季肋部に2cm触知する。脾を触知しない。血液所見:赤血球451万, Hb 13.8g/dL,Ht 44%,白血球4,600,血小板21万,PT-INR 1.0(基準0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白7.8g/dL,アルブミン4.3g/dL, 総ビリルビン4.5mg/dL,直接ビリルビン2.2mg/dL AST 406U/L,ALT 498U/L,LD 426U/L(基準176~353), ALP 486U/L(基準115~359), γ-GTP 134U/L(基準8~50)。免疫血清学所見:CRP 1.0mg/dL, HBs抗原陰性,HCV抗体陰性 腹部超音波検査で肝は腫大し胆嚢は萎縮しているが,胆管の拡張はみられない
  対応として正しいのはどれか

正解
a
国試正答率
92%

補助線モードの解説:

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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