問題番号 : 112A70

54歳の女性。7時間前から心窩部痛を自覚したため救急外来を受診した。意識は清明。体温38.5℃。脈拍80/分,整。血圧154/94mmHg。腹部は平坦で,右季肋部に圧痛を認める。血液所見:赤血球433万,Hb 14.0g/dL,Ht 42%,白血球12,400,血小板17万。血液生化学所見:アルブミン4.5g/dL,AST 24U/L,ALT 18U/L,LD 161U/L(基準176~353),ALP 350U/L(基準115~359),γ-GTP 94U/L(基準8~50),尿素窒素21mg/dL,クレアチニン0.7mg/dL。CRP 13mg/dL。腹部造影CTを別に示す。
 この患者に対する処置として適切なのはどれか。2つ選べ

正解
b, d
国試正答率
95%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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