問題番号 : 112A35

68歳の男性。右頬部の腫脹を主訴に来院した。1年半前に右上顎癌と診断され,上顎部分切除術と放射線治療とを行い腫瘍は消失した。2週間前から右頬部が腫脹し,軽度の疼痛と違和感とを自覚した。これまでに副鼻腔炎の既往はない。喫煙は20本/日を48年間。飲酒は機会飲酒。身長165cm,体重48kg。体温36.8℃。尿所見に異常を認めない。血液所見:赤血球430万,白血球7,800,血小板15万。CRP 0.5mg/dL。顔面の写真(A)及び頭部MRIの水平断像(B)と冠状断像(C)とを別に示す。
 最も考えられるのはどれか。

正解
b
国試正答率
74%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る