問題番号 : 112A16

50歳の女性。全身の皮下出血と鼻出血とを主訴に来院した。特に誘因なく右肩の紫斑が出現した。その後大腿や下腿にも紫斑が出現し,今朝から鼻出血が止まらないため受診した。5年前に乳癌に対して手術と抗癌化学療法とを受けた。血液所見:赤血球278万,Hb 8.8g/dL,Ht 25%,白血球700,血小板5.1万,PT-INR 1.2(基準0.9~1.1),APTT 30.6秒(基準対照32.2),血漿フィブリノゲン74mg/dL(基準200~400),血清FDP 110 μg/mL(基準10以下),Dダイマー9.6μg/mL(基準1.0以下)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
 この患者に対する治療薬として適切なのはどれか。

正解
b
国試正答率
87%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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