問題番号 : 111I76

45歳の男性。職場の廊下で倒れているところを同僚に発見され救急車で搬入された。同僚や家族によると最近,ときに異常な言動がみられたという。 常用薬はない。身長172cm,体重84kg(ともに家族からの情報)。 体温36.5℃ 心拍数110/分,整。血圧140/70mmHg 呼吸数18/分 呼びかけにかすかにうなずき,痛み刺激に反応する。全身の発汗が著明である。胸腹部に異常を認めない。血液生化学所見: 血糖28mg/dL Na 138mEq/L,K 3.7mEq/L,Cl 99mEq/L, 空腹時インスリン〈IRI〉42μU/mL(基準17以下),空腹時Cペプチド5.6ng/dL(基準0.6~2.8以下)。心電図,胸腹部エックス線写真,腹部超音波検査および 頭部CTで異常を認めない
  鑑別診断に必要な検査はどれか。2つ選べ

正解
b, e
国試正答率
60%

補助線モードの解説:

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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