問題番号 : 111I72
57歳の女性。口腔内の白色病変を主訴に来院した。約2週間前から,のどの違和感を自覚していたがそのままにしていた。昨日,鏡で見ると口蓋垂の周辺が点状に白くなっていることに気付いた。ざらざらとする違和感はあるが咽頭痛や発熱はない。約2年前から気管支喘息のため気管支拡張薬と副腎皮質ステロイド吸入薬を使用している。身長157cm,体重63kg。尿所見と血液所見とに異常を認めない。白色病変を綿棒でこすると剥離可能である。口腔,咽頭の写真を別に示す。 最も考えられるのはどれか。
画像診断:上画像参照。Assessment:
無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。