問題番号 : 111I70

24歳の女性。長引く咳を主訴に来院した。3か月前から咳と痰とが出現していたがそのままにしていた。1か月前から症状が悪化し微熱を伴うようになってきた。身長156cm,体重48kg。体温37.6℃。脈拍80/分,整。血圧120/74mmHg。呼吸数20/分。胸部の聴診でcoarse cracklesを聴取する。喀痰塗抹Ziehl-Neelsen染色陽性。胸部エックス線写真で両側上肺野に異常陰影を認める。
 現時点の対応として適切なのはどれか。

正解
e
国試正答率
95%

Assessment
①3か月前からの咳・痰,1か月前から続く微熱 ⇒ 慢性的

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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