問題番号 : 111I69

76歳の男性。繰り返す数秒間の意識消失のため救急車で搬入された。昨日の夕方に一過性の意識消失を自覚した。今朝から30分に1回程度の間隔で数秒間の意識消失を繰り返すため,家族が救急車を要請した。動悸を自覚するのとほぼ同時に意識消失するという。10年前から高血圧症,うつ病,胃潰瘍および便秘症のため サイアザイド系降圧利尿薬,カルシウム拮抗薬,四環系抗うつ薬,ヒスタミンH2受容体拮抗薬, 甘草を含む漢方薬および刺激性の下剤を内服している。 モニター心電図で意識消失に一致する10秒程度の多形性心室頻拍を認め,このときは脈拍を触知しない。12誘導心電図を別に示す。
 治療方針の決定のため,まず行うべき検査はどれか。

正解
e
国試正答率
95%

画像診断
上画像参照。
無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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