問題番号 : 111G56

68歳の女性。異常な言動を心配した夫に伴われて来院した。2か月前から自宅で横になっていることが多くなった。夫によると金銭問題はないにもかかわらず,「所得税が払えない。去年のお盆に先祖供養を十分しなかったからだ」と繰り返し訴えるという。食事量が減り,体重が1か月で5kg減少した。入浴を嫌がり,夜は眠らず,ぶつぶつ何か言っている。50歳ごろから高血圧症で内服治療中である。質問には小声で短く答えるが,うつむきがちで返答に時間がかかる。改訂長谷川式簡易知能評価スケールは26点(30点満点)であった。治療の必要性を説明すると「お金がなくて薬代を払えない」と拒否した。身長150cm,体重50kg。神経学的所見に異常を認めない。甲状腺機能を含めた血液検査所見に異常を認めない。
 最も考えられるのはどれか。

正解
a
国試正答率
85%

Assessment
①自宅で横になっていることが多くなった ⇒ 行動の減少,

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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