問題番号 : 111D28

23歳の男性。めまい,右難聴および右耳鳴りを主訴に4日前から入院中である。5日前に海外旅行から帰国した。4日前の起床時に右耳でパチンという音がした直後から急に浮動感,右難聴および右耳鳴りが出現した。様子をみていたが軽快しないため同日の午後に受診した。来院時,純音聴力検査で右軽度感音難聴を認めた。頭位変換眼振検査で左向きの水平自発眼振を認めた。右外耳道を加圧すると右向き水平眼振を認めた。即日入院となりベッド上安静で副腎皮質ステロイドと抗めまい薬が投与されたが症状は改善せず,悪心と嘔吐とを伴うめまいは増悪している。本日の純音聴力検査では聴力がさらに低下しており右高度感音難聴を認める。入院時と本日(入院4日目)のオージオグラムを別に示す。
 診断はどれか。

正解
c
国試正答率
88%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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