問題番号 : 111B46

70歳の男性。下腿の皮疹を主訴に来院した。約3週間前に両下腿に皮疹が出現し,一過性に両膝関節痛と腹部の疝痛があった。数日前から皮疹が増悪したため受診した。身長168cm,体重57kg。体温36.8℃。脈拍84/分,整。血圧150/82mmHg。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。両下腿に皮疹を認める。両側の足背に軽度の浮腫を認める。尿所見:蛋白1+,潜血3+,沈渣に赤血球多数/1視野,尿蛋白1.8g/日。血液所見:赤血球420万,Hb 12.2g/dL,Ht 36%,白血球9,400(分葉核好中球64%,好酸球3%,好塩基球1%,単球7%,リンパ球25%),血小板19万。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL,アルブミン3.8g/dL,尿素窒素32mg/dL,クレアチニン1.5mg/dL。免疫血清学所見:抗核抗体陰性,MPO-ANCA陰性。尿中Bence-Jones蛋白陰性。診断のため腎生検を行った。下腿の皮膚所見(A),腎生検のPAM染色標本(B)及び蛍光抗体IgA染色標本(C)を別に示す。
 この患者で正しいのはどれか。

正解
a
国試正答率
76%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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