問題番号 : 111A52

87歳の男性。意識障害のため施設の職員に連れられて来院した。2日前から38℃台の発熱があり,今朝から意識レベルの低下が認められている。5年前から脳梗塞の後遺症で常時介護が必要な状態であり,1年前から家族による介護が困難となったため,特別養護老人ホームに入所している。胸部エックス線写真で右下肺野に浸潤影を認める。
 この患者の肺炎の分類として正しいのはどれか。2つ選べ

正解
d, e
国試正答率
79%

Assessment
 「87歳の男性」という高齢者が「施設の職員に連れられ」

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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