問題番号 : 111A50

42歳の男性。自力で動けなくなったため救急車で搬入された。2週間前から腰痛が増悪し,今朝から動けなくなった。2年前から定職に就かず路上生活を送っているという。意識は清明。体温37.2℃。心拍数88/分,整。血圧130/78mmHg。呼吸数20/分。SpO2 98%(room air)。疼痛のため,左股関節を伸展できず,仰臥位になることもできない。両下肢に明らかな筋力低下を認めない。腱反射に異常を認めない。赤沈45mm/1時間。血液所見:Hb 13.2g/dL,白血球9,000。CRP 3.4mg/dL。搬入時の腰椎エックス線写真(A)と右半側臥位での腰椎造影MRI(B)及び入院3日目の仰臥位での腰椎MRIのT2強調像(C)とを別に示す。
 治療方針を決定するために有用なのはどれか。

正解
c
国試正答率
77%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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