問題番号 : 111A45

72歳の女性。右手が使いにくいことを主訴に来院した。3年前から料理のときに右手で炒めものをかき混ぜづらく,歩行時に右足を引きずると感じていたが,症状の進行は自覚しなかった。半年前,物を持って平地を歩いているときに小走りになって転倒した。そのころから徐々に右足の引きずりが強くなっているように感じている。10年前から便秘で5年前から嗅覚の低下を自覚している。3年前に夫と死別してから抑うつ傾向となり,選択的セロトニン再取り込み阻害薬〈SSRI〉を服用している。半年前に娘と旅行をしたとき,睡眠中に寝言を言いながら手足をバタバタさせていたという。表情は乏しいが,眼球運動は正常で眼振は認めない。右優位の筋強剛と無動を認めるが,振戦を認めない。四肢の腱反射は正常で,Babinski徴候は認めない。ドパミントランスポーターSPECTを別に示す。
 最も考えられるのはどれか。

正解
a
国試正答率
53%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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