問題番号 : 111A30

78歳の男性。下腹部痛と血尿とを主訴に来院した。1か月前から血尿が出現し,昨日からは下腹部痛も伴っている。4年前から夜間頻尿と排尿までに時間がかかることに対して,自宅近くの診療所で治療を受けている。身長165cm,体重64kg。体温36.8℃。脈拍80/分,整。血圧132/84mmHg。呼吸数16/分。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。直腸指診で小鶏卵大,弾性硬の前立腺を触知し,圧痛を認めない。尿所見:蛋白2+,糖(-),潜血3+,沈渣に赤血球多数/1視野,白血球多数/1視野。腹部エックス線写真(A)と腹部CT(B)とを別に示す。尿培養を提出して抗菌薬の投与を開始した。
 次に行う治療として最も適切なのはどれか。

正解
d
国試正答率
65%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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