問題番号 : 110I56

7歳の男児。腹痛,頻回の嘔吐および全身倦怠感を主訴に母親に連れられて来院した。この数日間,運動会の練習があり易疲労感を訴えていた。昨夜はほとんど食事をとらずに就寝した。今朝から腹痛と頻回の嘔吐とが出現し,徐々に元気がなくなり,表情に乏しく歩行もできなくなったため受診した。5歳ころから今回と同様の経過を数回繰り返している。身長122 cm,体重18 kg。体温36.4℃。脈拍92/分,整。顔面は蒼白。咽頭に発赤を認めない。呼気に酸臭を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。皮膚のツルゴールは低下している。
 検査で高値を示すのはどれか。

正解
d
国試正答率
97%

Assessment
①7歳の男児 ⇒ 学童期である
②腹痛,嘔吐および全身倦

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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