問題番号 : 110D25

40歳の男性。関節痛と皮疹とを主訴に来院した。以前から皮疹をよく認めていたが,約3か月前から背部の皮疹が拡大してきた。同時期から,手指の関節痛,腰痛および殿部痛を自覚するようになった。貼付剤で様子をみていたが,改善しないため受診した。意識は清明。体温36.5℃。心音と呼吸音とに異常を認めない。上腕部と背部とに皮疹を認める。両手の爪に点状陥凹を認める。両手の示指,中指,環指の遠位指節間関節〈DIP関節〉および近位指節間関節〈PIP関節〉に腫脹と圧痛とを認める。アキレス腱付着部に軽度の圧痛を認める。血液所見:赤血球452万,Hb 14.1 g/dL,Ht 45%,白血球5,600,血小板16万。免疫血清学所見:CRP 0.3 mg/dL,リウマトイド因子〈RF〉陰性,抗核抗体陰性。背部の写真を別に示す。
 この患者でみられる可能性が高いのはどれか。

正解
c
国試正答率
79%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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