問題番号 : 110A48

62歳の女性。腹痛と血便とを主訴に来院した。糖尿病と高血圧症とで自宅近くの診療所を定期受診していた。今朝から突然の左下腹部痛があり,その後,鮮血便を認めるようになったため救急外来を受診した。身長150 cm,体重48 kg。体温37.2℃。脈拍84/分,整。血圧132/88 mmHg。呼吸数20/分。腹部は平坦,軟で,左下腹部に圧痛を認める。血液所見:赤血球384万,Hb 12.2 g/dL,Ht 35%,白血球9,900,血小板25万。CRP 2.3 mg/dL。下部消化管内視鏡像を別に示す。
 最も考えられるのはどれか。

正解
d
国試正答率
96%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る