問題番号 : 110A24

日齢0の新生児。常位胎盤早期剝離のため緊急帝王切開で出生した。在胎40週,出生体重3,285 gであった。出生直後は啼泣がなく,刺激によって30秒後から不規則な呼吸が出現したが,微弱であったため1分過ぎからマスク持続気道陽圧呼吸を開始した。脈拍は出生直後70~80/分であったが,1分後には100/分以上となった。出生時から筋緊張は正常より低下し全身は蒼白であったが,1分半後から刺激に対して反応が見られるようになった。
 この児の1分後のApgarスコアはどれか。

正解
b
国試正答率
38%

Assessment
①微弱であったため1分過ぎからマスク持続気道陽圧呼吸 ⇒

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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