問題番号 : 109I69

75歳の女性。意識混濁のため搬入された。4か月前から易怒性,興奮および不眠が出現し,健忘が急速に進行した。1か月前から床上生活となり,幻視も出現して意思疎通が困難となった。昨日から意識が混濁し回復しないため救急搬送された。海外渡航歴,輸血歴および手術歴はない。意識レベルはJCSⅠ-3。開瞼しているが眼球は浮動しており,追視せず意思疎通は困難である。身長155 cm,体重58 kg。体温36.2℃。脈拍60/分,整。血圧112/68 mmHg。呼吸数20/分。四肢に筋強剛を認め,両上肢と左下肢とにピクつくような素早い不随意運動を周期性に認める。腱反射は全般に亢進しているが,Babinski徴候は陰性である。尿所見,血液所見および血液生化学所見に異常を認めない。頭部MRIの拡散強調像を別に示す。
 この患者における感染防御で最も注意すべきなのはどれか。

正解
c
国試正答率
83%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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