問題番号 : 109I68

57歳の女性。全身性エリテマトーデス〈SLE〉の治療のため入院中である。6週前に副腎皮質ステロイドとシクロホスファミドとの点滴を受け,現在はプレドニゾロン40 mg/日とプロトンポンプ阻害薬とを内服している。3日前から腹痛と下痢とが続いている。意識は清明。体温37.6℃。脈拍96/分,整。血圧140/80 mmHg。呼吸数18/分。口腔内に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は膨満し,臍部を中心に強い圧痛がある。筋性防御はない。肝・脾を触知しない。原因検索のため行った下部消化管内視鏡像(A)(B)と粘膜生検のH-E染色標本(C)とを別に示す。
 腹痛と下痢の原因として最も考えられるのはどれか。

正解
a
国試正答率
93%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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