問題番号 : 109H38

本問は,109H37~38の連問の一部です。

 39歳の男性。眠気と労作時の息切れとを主訴に来院した。
現病歴:半年前から昼間の過度の眠気を自覚していた。2か月前から夜間のいびきがひどくなり呼吸が止まっていることがあると家族から注意されることが多くなった。2週前から労作時の息切れを自覚するため受診した。
既往歴:37歳時に自転車事故による左大腿骨骨折。
生活歴:喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
家族歴:父親が脳梗塞。
現 症:意識は清明。身長165 cm,体重105 kg。体温36.4℃。脈拍84/分。血圧160/100 mmHg。呼吸数16/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。
検査所見:血液所見:赤血球503万,Hb 15.1 g/dL,Ht 44%,白血球9,200,血小板23万。CRP 0.2 mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.32,PaCO2 72 Torr,PaO2 50 Torr,HCO336 mEq/L。
 この患者の低酸素血症の原因について正しいのはどれか。

正解
d
国試正答率
95%

Assessment
①昼間の過度の眠気 ⇒ 睡眠障害
②夜間のいびき,呼吸が

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る