問題番号 : 109H35

本問は,109H35~36の連問の一部です。

 27歳の女性。全身倦怠感と嘔吐とを主訴に来院した。
現病歴:夏の暑い日にジョギングをした。走り終わった後の疲労感がいつもより強く,立ちくらみと悪心とがあり嘔吐したため受診した。
既往歴:花粉症。
生活歴:ジョギングが趣味。清涼飲料水を好む。
家族歴:祖父が胃癌で死亡。
現 症:意識レベルはJCSⅠ-1。身長160 cm,体重45 kg。体温37.3℃。脈拍120/分。血圧90/60 mmHg。呼吸数20/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。頸静脈の怒張と下腿の浮腫とを認めない。
検査所見:尿所見:比重1.030,蛋白(−),糖(−)。血液所見:赤血球400万,Hb 13.5 g/dL,Ht 39%,白血球9,000,血小板20万。血液生化学所見:総蛋白7.0 g/dL,アルブミン4.0 g/dL,AST 20 IU/L,ALT 20 IU/L,尿素窒素28 mg/dL,クレアチニン0.9 mg/dL血糖 90 mg/dL,総コレステロール200 mg/dL,Na 128 mEq/L,K 4.0 mEq/L,Cl 92 mEq/L。
 計算による血漿浸透圧に近い値はどれか。
 ただし,計算式におけるNaの係数は2とする。

正解
c
国試正答率
95%

Assessment
①立ちくらみと悪心
②脈拍120/分
③尿比重1.030

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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