問題番号 : 109H27

1歳4か月の女児。4日前から発熱が続くため母親に連れられて来院した。4日前から毎日,最高で39℃以上の発熱を認める。咳嗽,鼻汁,嘔吐および下痢はない。食欲はやや低下し,普段よりよだれの量が多く,大好きなオレンジジュースも嫌がる様子がある。4種混合ワクチン,BCG,Hibワクチン,小児用肺炎球菌ワクチン及びMRワクチンの接種は終了している。保育所などの集団生活には入っていない。両親との3人暮らしで母親は口唇ヘルペスを繰り返している。意識レベルの低下はなく,全身状態はおおむね良好。体重10.0 kg。体温38.8℃。脈拍124/分,整。SpO2 98%(room air)。
 診断に有用な所見が得られる診察はどれか。

正解
b
国試正答率
77%

Assessment
①4日前からの発熱 ⇒ 感染症をまず疑う
②咳嗽,鼻汁,

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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