問題番号 : 109H24

56歳の男性。2か月前から乾性咳嗽が持続し軽快しないため来院した。咳嗽は食事や会話の際に悪化する傾向がある。時々,胸やけや嗄声も自覚している。発症時から発熱はない。降圧薬を服用したことはない。これまで気管支拡張薬,副腎皮質ステロイド吸入薬,抗アレルギー薬および抗菌薬による治療を受けたが改善しなかった。聴診所見,呼吸機能検査および胸部エックス線写真に異常を認めない。
 咳嗽の原因として最も考えられるのはどれか。

正解
c
国試正答率
96%

Assessment
①2か月前から乾性咳嗽が持続 ⇒ 亜急性の経過
②食事や

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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