問題番号 : 109F23

3か月の乳児。呼吸困難と口唇チアノーゼとを主訴に母親に連れられて来院した。数日前から鼻汁と咳嗽とを認め,今朝から多呼吸と呼気性喘鳴とが出現し,息苦しそうであったため受診した。口唇チアノーゼを認め,診察中に無呼吸がみられた。白血球増多を認めず,CRPは陰性であった。胸部エックス線写真で肺野全体に微細な無気肺と肺の過膨張とを認める。
 最も考えられるのはどれか。

正解
d
国試正答率
92%

Assessment
画像を上に示す。
 呼気性喘鳴を認めることから下気道閉塞

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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