問題番号 : 109F17

74歳の男性。脳梗塞で入院中である。1か月前,四肢麻痺にて緊急入院し,脳幹梗塞と診断された。入院中に肺炎を発症し,抗菌薬にて治療後に回復期リハビリテーション病棟に転棟した。転棟時,意識は清明。不全四肢麻痺のため車椅子への移乗と食事とに介助を要する。体温36.4℃。血液所見:赤血球421万,Hb 13.4 g/dL,Ht 42%,白血球6,400,血小板21万。胸部エックス線写真に異常を認めない。転棟前に実施した喀痰培養でメチシリン耐性黄色ブドウ球菌〈MRSA〉陽性が判明した。リハビリテーションは訓練室で実施している。
 この患者への対応で誤っているのはどれか。

正解
c
国試正答率
45%

Assessment
①四肢麻痺で緊急入院
②入院中に肺炎を発症,治療後に回復

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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