問題番号 : 109E54

70歳の男性。開腹手術のため全身麻酔中である。プロポフォールで導入後,セボフルラン,レミフェンタニル及びロクロニウムで維持している。酢酸リンゲル液を輸液中である。手術開始前,皮膚の消毒中に血圧と心拍数とが低下してきた。膀胱温36.0℃。SpO2 99%。呼気終末二酸化炭素濃度〈ETCO2〉37 mmHg(基準35~45)。気道内圧10 cmH2O。皮膚に発赤を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。
 皮膚切開までの対応として適切なのはどれか。

正解
e
国試正答率
65%

Assessment
①麻酔導入された直後 ⇒ 入室までの緊張から解放された状

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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