問題番号 : 109E50

68歳の女性。下肢の筋力低下を主訴に来院した。3か月前から下肢の筋力低下を自覚し,和式トイレから立ち上がれなくなり,階段昇降もできないようになった。同じころから足先にジンジンする感じを自覚するようになった。下肢の筋力低下は少し改善したが症状が長引くので受診した。意識は清明。脈拍68/分,整。血圧134/82 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。脳神経に異常を認めない。徒手筋力テストで左右差なく,大腿四頭筋は4,前脛骨筋は4で筋萎縮はみられない。表在感覚は正常で下肢振動覚は軽度低下し,四肢腱反射は消失している。自律神経障害はない。血糖98 mg/dL,HbA1c 5.8%(基準4.6~6.2)。心電図と心エコー図とに異常を認めない。運動神経伝導検査の結果を別に示す。
 最も考えられるのはどれか。

正解
e
国試正答率
64%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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