問題番号 : 109E44

34歳の女性。1回経妊1回経産婦。妊娠39週に陣痛発来し入院した。妊娠中の異常は指摘されていない。陣痛開始7時間後に児を娩出するまでの経過に異常はなかった。児娩出30分後に胎盤が娩出したが,直後から強い下腹部痛と大量の性器出血とがみられた。呼吸困難はない。意識は清明。脈拍104/分,整。血圧104/62 mmHg。呼吸数18/分。腹部の触診で子宮底を触れない。内診で腟内に手拳大の充実性腫瘤を触れる。腹部超音波検査で腹腔内に液体貯留を認めない。この時点までの外出血量は1,400 mLで,性器出血は次第に減少してきているが下腹部痛は持続している。輸液を開始するとともに,輸血の準備を開始した。
 次に行う対応として適切なのはどれか。

正解
a
国試正答率
81%

Assessment
①経産婦,妊娠39週,陣痛開始後7時間後に児を娩出,児娩

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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