問題番号 : 109D36

72歳の男性。易疲労感を主訴に来院した。3か月前から動悸,息切れ及び易疲労感が出現し次第に増悪したため受診した。意識は清明。体温36.6℃。脈拍96/分,整。血圧128/72 mmHg。眼瞼結膜は貧血様である。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球202万,Hb 6.2 g/dL,Ht 24%,白血球2,500(桿状核好中球10%,分葉核好中球48%,好酸球2%,単球8%,リンパ球32%),血小板9.8万。血液生化学所見:総蛋白6.8 g/dL,アルブミン4.8 g/dL,AST 28 IU/L,ALT 35 IU/L,LD 482 IU/L(基準176~353),クレアチニン0.9 mg/dL,Fe 120 μg/dL。CRP 0.3 mg/dL。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。骨髄染色体検査では5番染色体長腕欠失を認めた。
 現時点での治療として最も適切なのはどれか。

正解
c
国試正答率
31%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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