問題番号 : 109C27

本問は,109C26~27の連問の一部です。

 65歳の女性。動悸を訴え,外来の処置室で臥床している。
現病歴:本日,眼底検査のため来院し眼科外来の待合室の長椅子に座って待っていた。看護師が声かけしたところ,応答が鈍く,冷汗がみられた。体調について尋ねたところ,患者は動悸を訴えた。処置室へ移動するために,立ち上がろうとしたときにふらつきがみられた。処置室で臥床後も動悸は続いている。
既往歴:5年前から高血圧症と糖尿病とで内科で治療中である。カルシウム拮抗薬,利尿薬,スルホニル尿素薬およびビグアナイド薬を内服し血圧は150/92 mmHg程度,この1年間のHbA1cは8.5%程度。
生活歴:喫煙は10本/日を40年間。
家族歴:姉が脳梗塞で右片麻痺。弟が急性心筋梗塞のため60歳で死亡。
現 症:意識レベルはJCSⅠ-1。体温36.4℃。脈拍108/分,整。血圧166/96 mmHg。呼吸数22/分。SpO2 98%(room air)。
 直ちに行うべき検査はどれか。

正解
a
国試正答率
96%

Assessment
①待合室で待っていた ⇒ 長時間の空腹状態の可能性
②冷

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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