問題番号 : 109C25

52歳の男性。意識障害のため搬入された。勤務していた工場で作業中に倒れ,同僚が119番と110番に通報し救急搬送された。搬入時,意識レベルはJCSⅢ-300。体温41.0℃。脈拍120/分,整。血圧80/50 mmHg。呼吸数28/分。搬入時には家族に連絡がとれず既往歴や生活歴が分からなかった。同僚から患者は不眠症で複数の医療機関から薬を処方されていたようだとの話があった。熱中症を疑い,状況を確認するため連絡した問い合わせ先と,その返答とを表に示す。
 正しいのはどれか。

正解
e
国試正答率
94%

Assessment
①意識レベルJCSⅢ-300 ⇒ 昏睡
②体温41.0℃

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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