問題番号 : 109A53

69歳の男性。高熱を主訴に来院した。インフルエンザの診断でオセルタミビルを5日分処方され一旦解熱した。内服を終了した翌日から高熱,咳嗽および膿性痰が出現したため受診した。意識は清明。体温39.1℃。脈拍112/分,整。血圧108/82 mmHg。呼吸数24/分。右胸部でcoarse cracklesを聴取する。血液所見:赤血球378万,Hb 10.8 g/dL,Ht 36%,白血球17,200(桿状核好中球4%,分葉核好中球84%,単球2%,リンパ球10%),血小板18万。CRP 23 mg/dL。胸部エックス線写真を別に示す。
 治療薬として適切なのはどれか。

正解
e
国試正答率
80%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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