問題番号 : 109A21

31歳の初産婦。骨盤位で選択的帝王切開を受けるため妊娠38週に入院した。手術室で静脈路確保後に側臥位で脊髄くも膜下麻酔を施行された。皮膚切開予定部位の消毒のため仰臥位となったところ,3分後に悪心を訴えた。意識は清明。呼吸数18/分。脈拍96/分,整。血圧86/56 mmHg。SpO2 98%(room air)。胎児心拍数120/分。
 輸液速度を速めるのと同時に行うのはどれか。

正解
e
国試正答率
74%

Assessment
①妊娠38週 ⇒ 妊娠末期であり,子宮は増大している

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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