問題番号 : 108I80

29歳の男性。咳嗽を主訴に来院した。1年前から左陰嚢の無痛性腫大を自覚していたがそのままにしていた。3か月前から咳が出るようになり市販の鎮咳薬を内服しても軽快しないために受診した。意識は清明。身長176 cm,体重74 kg。体温36.8℃。脈拍88/分,整。血圧110/72 mmHg。呼吸数20/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球462万,Hb 14.0 g/dL,Ht 43%,白血球7,800,血小板35万。血液生化学所見:LD 853 IU/L(基準176~353),hCG 105 mIU/mL。α-フェトプロテイン〈AFP〉974 ng/mL(基準20以下)。陰嚢部超音波検査で左精巣に長径8 cmの内部不均一な充実性腫瘤像を認める。腹部造影CTで他臓器への転移を認めない。胸部エックス線写真(A)と肺野条件の胸部単純CT(B)とを別に示す。
 行うべき対応はどれか。2つ選べ

正解
b, d
国試正答率
88%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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