問題番号 : 108I45

27歳の女性。前胸部痛を主訴に来院した。3週前から前胸部痛が出現し,次第に悪化したため受診した。喫煙歴はない。意識は清明。身長160 cm,体重52 kg。脈拍60/分,整。血圧108/70 mmHg。呼吸数16/分。SpO2 98%(room air)。頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球460万,Hb 11.9 g/dL,Ht 40%,白血球7,300,血小板17万。胸部エックス線写真(A)と胸部造影CT(B)とを別に示す。
 診断する上で必要性が低い検査項目はどれか。

正解
e
国試正答率
83%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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