問題番号 : 108H21

50歳の男性。上行結腸癌のため入院し,右半結腸切除術当日である。不整脈の既往はない。術中経過は特に問題なかった。術後,患者は回復室に入室し,6時間を経過したところで痛みは我慢できる程度であるという。心電図モニターの画面上,心拍数は110/分,整で,SpO2 100%(マスク3 L/分 酸素投与下)である。心拍数の記録を確認したところ,回復室に入室後は80台/分で経過していたが,30分前から次第に増加し現在の値に達している。
 現時点での対応として適切なのはどれか。

正解
a
国試正答率
99%

Assessment
①右半結腸切除術当日 ⇒ 開腹手術後である
②不整脈の既

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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