問題番号 : 108G65

本問は,108G64~66の連問の一部です。

 65歳の男性。頭部挫創を主訴に来院した。
現病歴:飲酒後,家の階段の下で倒れているところを帰宅した家族に発見された。頭部に挫創を認めたため家族に付き添われて受診した。
既往歴:心房細動のためワルファリン内服中。
生活歴:定年退職後無職。
家族歴:特記すべきことはない。
現 症:アルコール臭があるが意識は清明。ただし,本人は受傷時のことは覚えていない。脈拍80/分,不整。血圧150/90 mmHg。呼吸数24/分。頭頂部やや後方に3 cmの挫創があり出血を認めた。身体の他の部位に創傷は認められなかった。
検査所見:頭部CTでは頭蓋骨骨折は認められず,後頭蓋窩にごくわずかな硬膜下血腫が認められた。
 挫創からの出血に対する止血や縫合に難渋していたところ,患者が突然嘔吐した。その後,呼びかけにも痛み刺激にも反応しなくなった。急いで再度頭部CTを撮影しようとCT室に搬送し,撮影台に移乗し頭部を固定したところ呼吸が止まった。頸動脈は触知できた。
 急変後,2回目のCTの撮影に行く前にすべきであった処置はどれか。2つ選べ

正解
a, d
国試正答率
85%

Assessment
①酩酊して転倒,頭部を打撲 ⇒ 受け身がとれず,アルコー

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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